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取持
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とりも
或一年春の
末つ
方遠乗かた/″\
白岩の
塔を
見物に、
割籠吸筒取持たせ。——で、
民情視察、
巡見でないのが
先づ
嬉しい。
馴合の
中人が段々
取持つような風をして、果ては坊主の代りに酒や
鶏を買わして、一処に飲みながら又
冷かして
と
何につけても
忍ばるゝは
又彼の
人の
事なりしが
思ひきや
孃さま
明日今日のお
物思ひ
命にかけてお
慕ひなさるゝ
主はと
問へば
杉原三
郎どのとや
三輪の
山本しるしは
無けれど
尋ぬる
人ぞと
知る
悲しさ
御存じ
無ければこそ
召使ひの
我れふし
拜みてのお
頼み
孃さま
不憫やと
思はぬならねど
彼の
人何として
取持たるべき
受合ては