“吸筒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいづつ66.7%
すいづゝ11.1%
すいとう11.1%
すゐづゝ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
弁当にあつまった。吸筒すいづつの酒も開かれた。「関ちゃん——関ちゃん——」私の名を、——誰も呼ぶもののないのに、その人が優しく呼んだ。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
酒を吸筒すいづゝへ詰込みまして、神田の昌平橋しょうへいばしの船宿から漁夫りょうしを雇い乗出のりだしましたれど、新三郎は釣はしたくはないが
と東助がさし出す気付を口に入れて、吸筒すいとうの水を呑ませると、今迄息も絶え絶えに唸いていた博士は、ようようにまなこを開けた。
月世界競争探検 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
或一年あるひとゝせはるすゑかた遠乗とほのりかた/″\白岩しらいはたふ見物けんぶつに、割籠わりご吸筒すゐづゝ取持とりもたせ。——で、民情視察みんじやうしさつ巡見じゆんけんでないのがうれしい。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)