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兩親
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おや
子爵の
寵愛子よりも
深く、
兩親なき
妹の
大切さ
限りなければ、
良きが
上にも
良きを
撰らみて、
何某家の
奧方とも
未だ
名をつけぬ十六の
春風、
無慘や
玉簾ふき
通して
此初櫻ちりかヽりし
袖
主從の
間に
氣の
毒などゝの
御懸念ある
筈なし、お
前さまのおん
身に
御病氣その
外何事ありても、
夫はみな
小生が
罪なり、
御兩親さまのお
位牌さては
小生が
亡兩親に
對して
雪三何の
申譯なければ