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先端
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さき
ふりがな文庫
“
先端
(
さき
)” の例文
杉本は顔を
顰
(
しか
)
めてタオルに安香水を振り蒔き、そいつをマスクにして頭の後でキリッと結ぶとゴムの
水管
(
ホース
)
の
先端
(
さき
)
を持って
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
噛み砕いた鉛筆の末端の様に、
先端
(
さき
)
のほうけたステッキに、小さな風呂敷を結えつけて、それを肩にひっ担いでいた。
放浪の宿
(新字新仮名)
/
里村欣三
(著)
長範をば討って棄て、
血刀
(
ちがたな
)
提げて
吻
(
ほ
)
と
呼吸
(
いき
)
つく
状
(
さま
)
する、額には振分たる
後毛
(
おくれげ
)
の
先端
(
さき
)
少し
懸
(
かか
)
れり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
先端
(
さき
)
を筒形に卷いた紙の羽根を附けたのを入れて、人間の息で五間も十間も先へ飛ばす吹矢は、徳川時代には鐵砲や弓矢に次ぐ恐ろしい飛道具で、もと/\小鳥を捕つたり
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あっけにとられた守の前に、見る見る、闇にも光る一丈程の銀色の
竿
(
さお
)
が出来上った。竿の
先端
(
さき
)
には、股になった金属の
角
(
つの
)
が生えている。それが指の代理を勤めようという訳だ。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
もちろん、距離に比例して穴は大きく、
先端
(
さき
)
の鋭鈍いかんにも、関係はあるがね。しかしこの
機械錐
(
ドリル
)
では、針先ほどの孔が当然だと云いたい。どうだ、君か、それとも
女将
(
おかみ
)
、君か。
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
欣之介のゐる
離家
(
はなれ
)
の横手にある
灰汁柴
(
あくしば
)
の枝々の
先端
(
さき
)
へ小さな粒々の白い花が咲き出した頃の或る日暮方、
革紐
(
かはひも
)
で堅く
結
(
ゆは
)
へた白いズックの
鞄
(
かばん
)
が一つ、その灰汁柴の
藪蔭
(
やぶかげ
)
に置いてあつた。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
三角の尻尾の
先端
(
さき
)
ゆ濁る水のまだ
滴
(
したゝ
)
りて河馬は動かず
河馬
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
そして、
轅
(
ながえ
)
は
凝
(
じつ
)
とその
先端
(
さき
)
を地に著けてゐる。
詩集夏花
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
あの岬は
鳥喰崎
(
とりくいざき
)
と呼ばれていますが、あの
先端
(
さき
)
の向う側が、一寸鉤形に曲っていて、そこに小さなよどみと云いますか、入江になった吹き溜りがあります。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
禿頭の
先端
(
さき
)
の
尖
(
と
)
ンがった、
赭
(
あか
)
ら顔の五十男が、恐ろしく憂鬱な
表情
(
かお
)
をしながら、盛んに木の葉を乾かした奴を
薬研
(
やげん
)
でゴリゴリこなしていましたが、助役の註文を受けると
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
“先端”の意味
《名詞》
先 端(せんたん 「尖端」の「同音の漢字による書きかえ」)
長い物の一番先。「防波堤の―」
尖端の別表記。
(出典:Wiktionary)
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“先”で始まる語句
先
先刻
先方
先生
先達
先鋒
先日
先祖
先途
先手