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僻
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ひがみ
ふりがな文庫
“
僻
(
ひがみ
)” の例文
情無い、もう
不具根性
(
かたわこんじょう
)
になったのか、
僻
(
ひがみ
)
も出て、
我儘
(
わがまま
)
か知らぬが、くさくさするので飛んだことをした、悪く思わないでおくれ。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そんなの、あんたの
僻
(
ひがみ
)
よ。あたしが褒めなくなって、皆んなが褒めるだけ、上手くなったじゃないの」
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
私の
僻
(
ひがみ
)
を別にして、私は過去において、多くの人から馬鹿にされたという
苦
(
にが
)
い記憶をもっている。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
智識を与えるほどその体験が無いために疑いや
僻
(
ひがみ
)
を増して来る。
明暗
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
怨
(
うらみ
)
と、
僻
(
ひがみ
)
と
憤
(
いきどおり
)
とをもって見た世に対して、
謂
(
い
)
わば
復讎
(
ふくしゅう
)
的に
己
(
おのれ
)
が腕で幾多
遊冶郎
(
ゆうやろう
)
を活殺して、その
肉
(
み
)
を
啖
(
くら
)
い、その血を
嘗
(
な
)
むることをもって、精魂の痛苦を
癒
(
いや
)
そうとしたが
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
いかな
浪漫的
(
ロマンチック
)
な敬太郎もこの男に頼んだら好い地位が得られるとは想像し得なかった。けれどもさも軽々と云って
退
(
の
)
ける彼の
愛嬌
(
あいきょう
)
を、
翻弄
(
ほんろう
)
と解釈するほどの
僻
(
ひがみ
)
ももたなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もしこれが吉川夫人か誰かの口から出るなら、それがもっとずっとつまらない説でも、君は
襟
(
えり
)
を正して聴くに違ないんだ。いや僕の
僻
(
ひがみ
)
でも何でもない、争うべからざる事実だよ。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「僕に
僻
(
ひがみ
)
があるでしょうか」と市蔵は落ちついて聞いた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
僻
漢検準1級
部首:⼈
15画
“僻”を含む語句
偏僻
僻見
辺僻
僻境
僻郷
僻地
僻目
僻陬
僻村
僻耳
僻遠
僻事
僻論
僻説
僻在
山間僻地
僻邑
僻易
僻辺
僻言
...