“ひがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
36.8%
僻見26.3%
日髪10.5%
偏僻5.3%
偏執5.3%
僻味5.3%
癖見5.3%
邪推5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そんなの、あんたのひがみよ。あたしが褒めなくなって、皆んなが褒めるだけ、上手くなったじゃないの」
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「それはお前さんの僻見ひがみじゃよ」老人は白髯を撫でながら、「私にはそんな野心はない。他人の縄張りを荒らしたところで何の利益にもならぬからの」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この祖母が、八十八の春、死ぬ三日ばかり前まで、日髪ひがみ日風呂ひぶろだった。
この場合、そうした偏僻ひがみや邪推の出るのも無理はなかった。知らない東京のまんなかへ突き出されて、一緒に死のうとまで思いつめている男に振り捨てられたとなれば、定めて悲しくもあろう。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それも畢竟ひっきょうはこっちが女主人であると思って、備前屋ではおそらく馬鹿にしているのであろうという、女らしい偏執ひがみまじりの愚痴ぐちも出た。
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
のろり/\と充分したゝか清めて碁盤肌にでも削らうかと僻味ひがみを云つた事もありました、第一彼奴は交際つきあひ知らずで女郎買ぢよろかひ一度一所にせず、好闘鶏しやも鍋つゝき合つた事も無い唐偏朴、何時か大師へ一同みんなが行く時も
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一度は僕も自分の癖見ひがみだろうかと思いましたが、合憎あいにく想起おもいおこすは十二の時、庭で父から問いつめられた事で、あれおもい、これを思えば、最早もはや自分の身の秘密を疑がうことは出来ないのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「十風君がいつた事は全體どうしたんです」細君は少し狼狽へたが「全く邪推ひがみなんですよ。 ...
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)