“へんしつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
変質50.0%
偏執50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは温泉おんせんの作用ですよ。この裂け目を通った温泉のために凝灰岩が変質へんしつけたんです。〕
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
言葉遣いも教科書の通りである。本当に三ヵ月の間に、見違みちがえるように好い子になったというところだが、つまりは人工的変質へんしつをさせたのであって、人間性を失ったのである。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
岩にけ目があるでしょう。ここを温泉おんせんが通って岩を変質へんしつさせたのです。風化ふうかのためにもこうう赤いしまはできます。けれどもここではほかのことから温泉の作用ということがわかるのです。〕
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
あの方の御父上も同様の頭蓋形体だったそうですが、それもございましたのでしょう、算哲様は御自分の説に、ほとんど狂的な偏執へんしつを持っていらっしゃいました。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
はじめての驚天きょうてん的犯罪の目的は子宮の蒐集しゅうしゅうにあるという説が有力だった。それも、迷信や宗教上の偏執へんしつに発しているものではなく、それかといって、たんに特殊の集物狂コレクトマニアの現象でもない。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)