云譯いひわけ)” の例文
新字:云訳
なにれたらさむいだらうとおもつて」と小六ころく云譯いひわけ半分はんぶんしながら、あによめあといて、ちやとほつたが、けてある着物きものけて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
盜み取りたる盜賊なりと申せしよし此儀はたしかなる證據ありや如何いかにと有ければ久兵衞こゝぞと思ひ其儀は文右衞門こと質物しちもつながれの云譯いひわけに五兵衞の見世へ參りし節流れ品を賣拂ひ候代金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
告て立ち歸る後に叔母は不思議ふしぎさうに傳吉に向ひ先刻せんこくより尋ねやうと存じけるが五六年も奉公なしかへられるに風呂敷包ふろしきづつみみ一つも持ぬとはなん云譯いひわけだと尋ねければ傳吉は道中にありし始末を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
扨又長兵衞は八五郎が掛合かけあひを聞き番頭さんには一おう御道理ごもつともの樣なれ共決しておや亭主ていしゆ見捨みすてたと云譯いひわけにてはなくよめの方にもよく/\居耐納ゐたたまれぬわけある故也八五郎の娘ばかり惡きとも云難いひがたく夫を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)