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云譯
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いひわけ
「
何、
日が
暮れたら
寒いだらうと
思つて」と
小六は
云譯を
半分しながら、
嫂の
後に
跟いて、
茶の
間へ
通つたが、
縫ひ
掛けてある
着物へ
眼を
着けて
盜み取りたる盜賊なりと申せし
由此儀は
慥かなる證據ありや
如何にと有ければ久兵衞
爰ぞと思ひ其儀は文右衞門
事質物流れの
云譯に五兵衞の見世へ參りし節流れ品を賣拂ひ候代金を
告て立ち歸る後に叔母は
不思議さうに傳吉に向ひ
先刻より尋ねやうと存じけるが五六年も奉公なし
歸られるに
風呂敷包み一つも持ぬとは
何の
云譯だと尋ねければ傳吉は道中にありし始末を
扨又長兵衞は八五郎が
掛合を聞き番頭さんには一
應御道理の樣なれ共決して
親亭主を
見捨たと
云譯にてはなく
嫁の方にもよく/\
居耐納れぬ
譯ある故也八五郎の娘ばかり惡きとも
云難く夫を