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主婦
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かみさん
ふりがな文庫
“
主婦
(
かみさん
)” の例文
店先には
葡萄酒
(
ぶどうしゅ
)
の立飲をしている労働者風の
仏蘭西
(
フランス
)
人も見えた。帳場のところに居た
主婦
(
かみさん
)
は親しげな
挨拶
(
あいさつ
)
と握手とで岡を迎えた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
加藤の家では
主婦
(
かみさん
)
が手伝って小倉と二人がかりであの大きな本箱を二階に持って上って置き場を工夫しているところであった。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「これがお茶屋に行かずかと言いますがどんなもんでござんすら。」と母親が大分経ってから、おずおず言い出したとき、
主婦
(
かみさん
)
はお庄の顔を見てニヤリと笑った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
主婦
(
かみさん
)
を呼ぶや否や、今おれの宿の
提灯
(
ちょうちん
)
を
点
(
つ
)
けた車に乗って、これこれの男が来るから、来たらすぐ
綺麗
(
きれい
)
な座敷へ通して、
叮嚀
(
ていねい
)
に取扱って、向うで何にも云わない先に
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あの女でなくつたつて、お蔭さまなことに、村にやあ好い
娘
(
こ
)
が、ざらにあらあな。オクサーナがなんだい? あんな女は
主婦
(
かみさん
)
にやあむかないさ。あいつはおめかしの名人といふだけのことぢやないか。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
よく働く仏蘭西の
婦女
(
おんな
)
の気質を見せたような
主婦
(
かみさん
)
は決して娘を遊ばせては置かなかった。
何時
(
いつ
)
来て見ても娘は店を手伝っていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
主婦
(
かみさん
)
は帳場のところへ来てお辞儀をするお庄のめっきり大人びたような様子を見ながら訊いた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
主婦
(
かみさん
)
は
家
(
うち
)
の内でも手拭を冠り、藍染真綿を亀の甲のやうに着て、茶を出すやら、座蒲団を勧めるやら、
金米糖
(
こんぺいたう
)
は古い皿に入れて
款待
(
もてな
)
した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
段梯子の下に突っ立っていながら、目の悪い
主婦
(
かみさん
)
は、降りて来るお庄の姿を見あげて言った。お庄は牡丹の模様のある
中形
(
ちゅうがた
)
を着て、
紅入
(
べにい
)
り
友禅
(
ゆうぜん
)
の帯などを締め、香水の匂いをさせていた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そこには、おそろしく倹約に暮している下宿の
主婦
(
かみさん
)
が、
燈火
(
あかり
)
を
点
(
つ
)
け惜んで、薄暗い食堂の
隅
(
すみ
)
に前途の不安を思いながらションボリ立っていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お島は
可羨
(
うらやま
)
しそうにその後姿を見送りながら、
主婦
(
かみさん
)
に言った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
門口に
主婦
(
かみさん
)
、『御機嫌よう』の声も聞える。見れば下宿の内は何となく騒々しい。人々は激昂したり、憤慨したりして、いづれも聞えよがしに罵つて居る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
急に入つて来た少年に妨げられて、敬之進は口を
噤
(
つぐ
)
んだ。
流許
(
ながしもと
)
に
主婦
(
かみさん
)
、暗い
洋燈
(
ランプ
)
の下で、かちや/\と皿小鉢を鳴らして居たが、其と見て少年の側へ駈寄つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
表を
往
(
い
)
ったり来たりする他の
主婦
(
かみさん
)
で、彼女のように束髪にした女は、
殆
(
ほと
)
んど無いと言っても
可
(
い
)
い。この都会の流行に
後
(
おく
)
れまいとする人々の髪の形が、
先
(
ま
)
ず彼女を驚かした。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“主婦”の意味
《名詞》
主 婦(しゅふ)
家事を主な仕事とする妻。
(出典:Wiktionary)
“主婦”の解説
主婦(しゅふ、英:housewifeこの表現は現在では古い上に良いイメージの言葉ではなく、「家庭に隷属的な女性」というイメージを持つ言葉となっている。あるいはhomemaker)は、一般に家事・育児を主にする既婚(もしくは内縁)の女性をいう。
(出典:Wikipedia)
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
婦
常用漢字
小5
部首:⼥
11画
“主”で始まる語句
主
主人
主家
主水
主翁
主従
主題
主君
主税
主計