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下剃
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したぞり
ふりがな文庫
“
下剃
(
したぞり
)” の例文
はじめての室内へ入って来て、櫛箱と、剃刀と、それから、なおよく見給え、ちゃんと
下剃
(
したぞり
)
を濡らすためのお湯まで汲みそろえてある。
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
手前ことはね、おい、御当所日本橋は人形町通よ、赤煉瓦の学校裏、紋床に
役介
(
やっかい
)
になっている
下剃
(
したぞり
)
の愛吉てえ、しがねえものよ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
町内の海老床の親方、喜八といふ
剽輕男
(
へうきんをとこ
)
が、
下剃
(
したぞり
)
の周吉と一緒に、
煤掃
(
すゝは
)
きほどの
裝束
(
しやうぞく
)
で、家搜しの一隊に面白さうに手傳つて居るのでした。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一本歯の高足駄を
穿
(
は
)
いた
下剃
(
したぞり
)
の小僧が「
鮓
(
すし
)
じゃいやだ、幽霊を見せてくれたら、積んで見せらあ」
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
下剃
(
したぞり
)
一人
(
ひとり
)
をおいて
出
(
で
)
られたのでは、
家業
(
かぎょう
)
に
障
(
さわ
)
ると
思
(
おも
)
ったのであろう。一
張羅
(
ちょうら
)
の
羽織
(
はおり
)
を、
渋々
(
しぶしぶ
)
箪笥
(
たんす
)
から
出
(
だ
)
して
来
(
き
)
たお
花
(
はな
)
は、
亭主
(
ていしゅ
)
の
伝吉
(
でんきち
)
の
袖
(
そで
)
をおさえて、
無理
(
むり
)
にも
引止
(
ひきと
)
めようと
顔
(
かお
)
を
窺
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
んだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
仁吉はもう、
鬢
(
びん
)
だらいの湯を代えて、
下剃
(
したぞり
)
から
剃刀
(
かみそり
)
をうけながら
治郎吉格子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
附け廻してゐた浪人者の織部鐵之助か、上總屋の番頭の金五郎か、大工の若吉か
下剃
(
したぞり
)
の幾松が怪しいつて言ふが——
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
店を、
下剃
(
したぞり
)
の松にまかせて、仁吉は、独りで二階に上がっていた。
治郎吉格子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
付け廻していた浪人者の織部鉄之助か、
上総屋
(
かずさや
)
の番頭の金五郎か、大工の若吉か
下剃
(
したぞり
)
の幾松が怪しいって言うが——
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
下剃
(
したぞり
)
が、腰の掛け場を片づけて
治郎吉格子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
町内の騷ぎは一應納まりましたが、まださすがに床屋へ來るほどの暇人もなく、平次が海老床へ入つた時は、親方の喜八は
下剃
(
したぞり
)
の周吉を相手に、人待顏に煙草にして居るところでした。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それを見て飛込んで來た
下剃
(
したぞり
)
の周吉、三人三つ巴になつて爭ふ中へ
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
剃
漢検準1級
部首:⼑
9画
“下”で始まる語句
下
下手
下駄
下手人
下谷
下婢
下総
下司
下野
下僕