-
トップ
>
-
上話
>
-
うえばなし
しかし、だれも、その
男が
思っているように、
歩いているのをとどまって、
男の
身の
上話を
聞いて、
同情を
寄せてくれるような
人はありませんでした。
ほかにも
仲のよかったものもあったが、
早く
死んだり、あるいは、この
土地にいなくなったりして、この
年となるまでつき
合いをし、たがいに
身の
上話を
打ち
明けるのは
すると、
生きた
人形の
身の
上話が、たちまち
町の
中にひろまったのでした。
しばらく
思いまどったすえに、
自分が、
鉄砲でうたれて、からすから
温泉場を
教えられていった、
身の
上話をするにこしたことがないと
気づくと、
彼は、ここにくるまでの
話をしたのでした。
ゆるやかな
時分には、バナナの
皮も、つえも、ゆるやかに
流れて、たがいの
身の
上話でもするようについたり、
離れたりしていきましたが、
速やかに
流れるときは、やはり、バナナの
皮も、つえも