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一躰
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いったい
ふりがな文庫
“
一躰
(
いったい
)” の例文
年は四十から六十のあいだで、四十代の
精悍
(
せいかん
)
さと、六十代のおちつきとが少しの不自然さもなく
一躰
(
いったい
)
になっているようにみえた。
赤ひげ診療譚:01 狂女の話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一躰
(
いったい
)
自分の以前には
如何
(
どん
)
な人が住んでおったかと訊ねたが、初めの内は
言
(
げん
)
を左右にして
中々
(
なかなか
)
に真相を云わなかったが
終
(
つい
)
にこう白状した、その
談
(
はなし
)
によると
暗夜の白髪
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
「はい、そうです」
答
(
こた
)
えながら
先方
(
さき
)
は
此方
(
こちら
)
を向いて来て、二人が近寄ってみると、
先刻
(
さっき
)
帰した書生なので、「君は、
一躰
(
いったい
)
如何
(
どう
)
したのだ、僕は
盗賊
(
どろぼう
)
だと思ったよ」
怪物屋敷
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
恐ろしさとに
堪
(
た
)
えかねて、
跳起
(
はねお
)
きようとしたが、
躯
(
からだ
)
一躰
(
いったい
)
が
嘛痺
(
しび
)
れたようになって、起きる力も出ない、
丁度
(
ちょうど
)
十五分ばかりの
間
(
あいだ
)
というものは、この苦しい
切無
(
せつな
)
い
思
(
おもい
)
をつづけて
女の膝
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
一躰
(
いったい
)
、この小使部屋のあるところというのは、中庭を間に、一方が死体室で、その横には、解剖学の教室があるのだが、この小使が初めて来たのが、
恰
(
あたか
)
も冬のことで、夜一人で
死体室
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
▼ もっと見る
東北
(
とうほく
)
地方は
一躰
(
いったい
)
は
関西
(
かんさい
)
地方や
四国
(
しこく
)
九州
(
きゅうしゅう
)
の辺と
異
(
ちが
)
って、何だか薄暗い、
如何
(
いか
)
にも幽霊が出そうな地方だが、私がこの夏行った、
陸中国遠野郷
(
りくちゅうのくにとおのごう
)
の
近辺
(
あたり
)
も、一般に昔からの伝説などが多くあるところだ。
テレパシー
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
彼は「今では、
最早
(
もはや
)
馴れましたが、
此処
(
ここ
)
へ来た当座は、実に身の毛も
竦立
(
よだ
)
つ様な恐ろしい事が、度々ありました」というので、弟は
膝
(
ひざ
)
を進めて、「
一躰
(
いったい
)
、それは
如何
(
どん
)
な事だった」と
強
(
し
)
いて訊ねたので
死体室
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
躰
部首:⾝
12画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥