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一簇
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ひとむら
ふりがな文庫
“
一簇
(
ひとむら
)” の例文
小さな島の中に
一簇
(
ひとむら
)
の楼舎があった。魚はそこへ飛びおりた。侍女の一人がもうそれを見ていて大声で言った。
竹青
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
踏分々々
(
ふみわけ/\
)
たどり
行
(
ゆき
)
て見れば人家にはあらで
一簇
(
ひとむら
)
の
樹
(
き
)
茂
(
しげ
)
りなれば
甚
(
いた
)
く望みを失ひはや
神佛
(
しんぶつ
)
にも
見放
(
みはな
)
され此處にて一命の
果
(
はて
)
る事かと
只管
(
ひたすら
)
歎
(
なげ
)
き
悲
(
かなし
)
みながら猶も向を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
雲は折々その山の頂からかけて一面に濃く中腹までも垂れ下って過ぎて行く、
一簇
(
ひとむら
)
また一簇、その度に寒さがじっと身に沁みる。八月の中旬だというのに、山の中で蝉の声一つしない。
木曽御嶽の両面
(新字新仮名)
/
吉江喬松
(著)
……
其
(
そ
)
の
余波
(
なごり
)
が、カラカラと
乾
(
から
)
びた
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
捲
(
ま
)
きながら、
旅籠屋
(
はたごや
)
の
框
(
かまち
)
へ
吹込
(
ふきこ
)
んで、
大
(
おおき
)
な
炉
(
ろ
)
に、
一簇
(
ひとむら
)
の
黒雲
(
くろくも
)
の濃く
舞下
(
まいさが
)
つたやうに
漾
(
ただよ
)
ふ、松を焼く煙を
弗
(
ふっ
)
と吹くと、煙は
筵
(
むしろ
)
の上を
階子段
(
はしごだん
)
の下へ
潜
(
ひそ
)
んで
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
簇
漢検1級
部首:⽵
17画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥