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一石
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いつせき
折から
一室處より
姑の
聲として、
婦に
云うて
曰く、
風靜に
露白く、
水青く、
月清し、
一山の
松の
聲蕭々たり。
何うだね、
一石行かうかねと。
婦の
聲にて、あゝ
好いわねえ、お
母さんと
云ふ。
積薪思はず
悚然として、
直ちに
衣冠を
繕ひ、
若き
婦は
憚あり、
先ず
姑の
閨にゆき、もし/\と
聲を
掛けて、さて、
一石願ひませう、と
即ち
嗜む
處の
嚢より
局盤の
圖を
出し、
黒白の
碁子を
以て
姑と
戰ふ。
“一石”の意味
《名詞1》
一石(いっせき)
ひとつの石。
反響を引き起こすような問題提起。一石を投じること。
囲碁で、碁石をひとつ置くこと。また囲碁の一局。
《名詞2》
一石(いっこく)
尺貫法における容積。180リットル。または278リットル。
(出典:Wiktionary)