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ろめい
送るや
可惜若木の
花におくれて
死ぬべき
病は
癒たるものゝ
僅か
手内職の
五錢六錢露命をつなぐ
術はあらじを
怪しのことよと
尋ねるに
澆季の
世とは
聞くものゝ
猶陰徳者なきならで
此薄命を
ビフテキが燒いてある?………ほ、それは
結構だね。お前は
胃の
腑も強壯な筈だから、ウンと
堪能するさ。俺は殘念ながら、知ツての通り、
半熟の卵と牛乳で
辛而露命を
繋いでゐる弱虫だ。
厄難の
相あるにより
能愼めとの事故
何致たなら
遁るゝ事やと
御聞申たれば前世の
因縁に
因此世に於て
災難に
逢なれば遁るゝ事はなり難し然ども命には
恙ないとの
仰なりしが今日までは
先露命を