“ゆあみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
40.6%
沐浴28.1%
湯浴18.8%
入浴3.1%
水浴3.1%
洗浴3.1%
浴湯3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白樺しらかんばよ、蓬生よもぎふ大海原おほうなばらゆあみする女の身震みぶるひ、風がその薄色の髮に戲れると、おまへたちはなにか祕密を守らうとして象牙の戸のやうにあしを合せる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
朝の内に月代さかやき沐浴ゆあみなんかして、家を出たのは正午ひるすぎだったけれども、何時いつ頃薬師堂へ参詣して、何処どこを歩いたのか、どうして寝たのか。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
楼前の緑はやうやく暗く、遠近をちこちの水音えて、はや夕暮ゆふくるる山風の身にめば、先づ湯浴ゆあみなどせばやと、何気無く座敷に入りたる彼のまなこを、又一個ひとつ驚かす物こそあれ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
妻が愛好するアレキサンドリア産の菫香水アリモネの匂いをほのかに漂わせながら扉の向うでボチャボチャ! と、音させて入浴ゆあみしていることなぞであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
孤独者のきよ水浴ゆあみに真清水を噴く——
わがひとに与ふる哀歌 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
洗浴ゆあみ衣服もて身を養う、身相触れて陰陽を成す、寿命一劫あるいはそれ以下なり、裟竭さがら、難陀等十六竜王のみ金翅鳥に啖われずとある。
こうした長い浴湯ゆあみからあがって、からだを拭えば、——やしや総身の皮膚が、キラキラと銀光を放つではないか。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)