“ふで”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
92.1%
毛筆2.6%
1.3%
平筆1.3%
筆下1.3%
絵筆1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてあの少年しょうねんっていたようなふでがあったら、自分じぶんにもきっと、あのようにいきいきとけるのであろうとおもいました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
描かれてある模様は? 少なくも毛筆ふでで描かれた物ではなかった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一方はふでを揮う飛ぶが如く、字体の大小、筆墨紙の精粗をえらむ所なきも、他方は端書すら奉書紙にあらざれば書せず。一方は謙虚益を求め、他方は昂然こうぜん天下の師を以てみずから居る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その博覧強識にして、言論堂々、ふでを揮い飛ぶが如きもの、その著作編述、無慮むりょ五、六十種に出づるもの、その好む所によりて、その長技を見るべし。声色の如きは、殆んど思うにいとまあらざりしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
凝如じつとしていても爲方しかたが無いので、バレツトも平筆ふでも、臺の上にほうツたらかしたまゝ、ふいとツてへやの内をあるき廻ツて見る。それでも氣は變らない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
田舎ゐなかはものをる事まれなれば、此日は遠近の老若男女これを見んとて蟻のごとくあつまり、おしこりたちて熱喿ねつそうする事筆下ふでつくしがたし。
私は五月蝿うるさく思い乍らも何うすることも出来ませんので黙って絵筆ふでばかりを動かしている中に、どうやら斯うやら其風景画は完全すっかり出来上って了いました。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)