“ペン”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ぺん
語句割合
洋筆23.5%
23.5%
鉄筆11.8%
鵞筆11.8%
5.9%
筆鋒5.9%
羽筆5.9%
鐵筆5.9%
鵞鳥5.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
書斎にいる健三は時々手に洋筆ペンを持ったまま、彼らの声に耳を傾けた。自分にもああいう時代があったのかしらなどと考えた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼はまた洋筆ペンを放り出した。赤い印気インキが血のように半紙の上ににじんだ。彼は帽子をかぶって寒い往来へ飛び出した。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そんな事に自分のペンすさませるくらゐなら、もつと他のペンの仕事で金錢といふ事を考へて見る、とさへ思つた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
男の姿に追ひ使はれたペンの先きには、自分の考へてゐる樣な美しい藝術の影なぞは少しも見られなかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
やが鉄筆ペンを取上げた。幾度か口の中で云つて見て、頭を捻つたり、眉を寄せたりしてから、「人祖この世に罪を得て、」と云ふ句をいで、
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼は戸口を開ける前に帽子を脱いだ。襟巻も取ってしまった。彼は瞬く間に床几に掛けた。そして、九時に追い着こうとでもしているように、せっせと鉄筆ペンを走らせていた。
けふは局長邸へ伺候して、お書齋で鵞筆ペンを閣下のは二十三本、そしてあの方……ひやあつ!……御令孃のも四本、削つて差しあげた……。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
故意わざと早めに行つて、ゆつくり坐りこんで鵞筆ペンを殘らず削りあげた。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
——蘆花ロカ叢裡ソウリペンノ舟、俊傑ニワカノ地ニ遊ブ——口にして何べんも読んではみるが、謎は謎で、思い当ってくるふしもない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど貴方の筆鋒ペンには、充分毒殺効果はあるでしょう」と法水は、むしろ皮肉な微笑を洩らしてうなずいた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
帽子のリボンにさしている羽筆ペンでそれとわかるのです。読み方だけを教える人は一本の羽筆ペン、読み方と算術とを教える人は二本、読本と算術とラテン語とを教える人は三本つけています。そういう人は非常な学者です。何にも知らないということは何という恥辱でしょう! このクイラスの人々のようになさるがよろしいです。
軈て鐵筆ペンを取上げた。幾度か口の中で云つて見て、頭を捻つたり、眉を寄せたりしてから、「人祖この世に罪を得て、」と云ふ句にいで、
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と、手早く書きつけて、鐵筆ペンを擱いた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
忌々しい蒼鷺野郎め! あれあ屹度このおれが局長の官邸でお書齋に坐つて、閣下の鵞鳥ペンを削つてゐるのが羨ましいんだらう。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)