ふで)” の例文
一方はふでを揮う飛ぶが如く、字体の大小、筆墨紙の精粗をえらむ所なきも、他方は端書すら奉書紙にあらざれば書せず。一方は謙虚益を求め、他方は昂然こうぜん天下の師を以てみずから居る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その博覧強識にして、言論堂々、ふでを揮い飛ぶが如きもの、その著作編述、無慮むりょ五、六十種に出づるもの、その好む所によりて、その長技を見るべし。声色の如きは、殆んど思うにいとまあらざりしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)