“ふけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
父兄33.3%
腐刑8.3%
不敬8.3%
不稽8.3%
不経8.3%
吹飯8.3%
噴井8.3%
富卿8.3%
阜兄8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しるしたものゝなかには實驗じつけんおこなるものもあるから、教師きようし父兄ふけい指導しどうもとに、安全あんぜん場所ばしよえらびて、これをこゝろみることはきはめて有益ゆうえきなことである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これを一に腐刑ふけいともいうのは、そのきずが腐臭を放つがゆえだともいい、あるいは、腐木ふぼくの実を生ぜざるがごとき男と成り果てるからだともいう。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
薄暗い蚕室さんしつの中で——腐刑ふけい施術後当分の間は風に当たることを避けねばならぬので、中に火をおこして暖かに保った・密閉した暗室を作り、そこに施術後の受刑者を数日の間入れて、身体を養わせる。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
すべて革命的の気焔きえんあおぎたる『柳子新論りゅうししんろん』の著者山県大弐が大不敬ふけい罪の名義によりて、死罪申附けられ、その徒藤井右門は獄門ごくもんけられ、竹内正庵(式部)が遠島えんとう申し附けられたるが如き
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
吾人ごじんは今日においてこの策論を読み、その妄誕ぼうたん不稽ふけいに驚くといえども、これがために松陰の松陰たる価値において、一分一毛を減ずる所無きを見るなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
教育の欠点といえば、教師の不徳と教書の不経ふけいなることならん。然るに我が日本において、開闢かいびゃく以来稀なる不徳の教師を輩出して、稀なる不経の書を流行せしめたるは何ものなるぞや。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
という能登守の下知に勇み立った兵の果敢な攻撃に、安摩も敵わずとみて退き、和泉国吹飯ふけいの浦に逃げこんでいった。
月浴びて玉くずれをる噴井ふけいかな
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
「白蛇峰上白雲多。峰前是我曾棲処。黍山最高只此峰。勧君吟屐穿雲去。北望雲州与伯州。独有角盤相対侔。臨風絶叫称絶勝。未輸五岳名山遊。吾兄在彼諳山蹊。恰好前導攀丹梯。別後思君復思兄。白雲満山夢不迷。」朴斎は兄富卿ふけい
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さきほどからとばりの蔭でおはなしを伺っていると、阜兄ふけいはこの姜叙きょうじょが安閑としているのを、ひどくご憤慨のようですが、そういうあなたこそ、一戦にも及ばず馬超に降伏して
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)