“ひとりこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一人児33.3%
一人子33.3%
一個子33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
市郎は一人児ひとりこであった。小児こどもの時にうみの母には死別しにわかれて、今日こんにちまでおや一人子一人の生涯を送って来たのである。父は年齢としよりも若い、元気のい人であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一トことこゝろまることのあれば跡先あとさき其者そのもの可愛かわゆう、車夫しやふ茂助もすけ一人子ひとりこ與太郎よたらうに、此新年このはる旦那だんなさまめしおろしの斜子なゝこ羽織はをりつかはされしもふかくの理由わけことなり
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
言込いひこみ下されよとは言聞が如きていでは支度の程も覺束おぼつかなければ夫等は一しき此方で致してやつくるしくなき故此儀も心得給ひねと一個子ひとりこだけに子にあまき親は言葉ことば行屆ゆきとゞき落なく言れて忠兵衞が是も一つの安心と委細ゐさい承知しようちみせの方へ行しに頃は春の日もやゝ暮初くれそめて石町の入相いりあひかねひゞきけり斯て管伴ばんたう忠兵衞は此婚姻こんいん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)