“一人児”のいろいろな読み方と例文
旧字:一人兒
読み方割合
ひとりっこ50.0%
ひとりこ25.0%
ひとりご25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たった一人児ひとりっこの私さえ、父のためた金の犠牲として、一生を塀の中で暮らす事になりました。私は子供の時から、家の外の人間はすべて自分を憎んでいる敵だと思っていました。
遺産 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
市郎は一人児ひとりこであった。小児こどもの時にうみの母には死別しにわかれて、今日こんにちまでおや一人子一人の生涯を送って来たのである。父は年齢としよりも若い、元気のい人であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
クララはひじをついて半分身を起したままで、アグネスを見やりながらほろほろと泣いた。死んだ一人児ひとりごを母が撫でさすりながら泣くように。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)