“ひとゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一揺50.0%
一搖50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一揺ひとゆり揺れて、ざわざわと動くごとに、池は底から浮き上がるものに見えて、しだいに水は増して来た。うつる影は人も橋も深く沈んだ。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
といいながら、博士は飾窓から顔を放して腰を真直まっすぐにのばしたものだから、さっきかられ下っていた大蜘蛛が一揺ひとゆれ揺れると、博士の顔へぴしゃと当った。
夜中頃よなかごろには武生たけふまちかさのやうに押被おつかぶせた、御嶽おんたけといふ一座いちざみねこそぎ一搖ひとゆれ、れたかとおも氣勢けはひがして、かぜさへさつつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
をつけてるのだから、臺所だいどころ、ものおきあらしても、めつたにたゝみませないのに、大地震おほぢしん一搖ひとゆれで、家中うちぢうあなだらけ、隙間すきまだらけで、我家わがや二階にかいでさへ、壁土かべつち塵埃ほこりすゝと、ふすま障子しやうじほねだらけな
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)