“一揺”のいろいろな読み方と例文
旧字:一搖
読み方割合
ひとゆす50.0%
ひとゆ25.0%
ひとゆり12.5%
ひとゆれ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを一揺ひとゆすりしてみた七兵衛は、行きがけの駄賃としてはくっきょうのもの、抜からぬかおで背中に載せると、燈籠の闇にまぎれてしまう。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一揺ひとゆり揺れて、ざわざわと動くごとに、池は底から浮き上がるものに見えて、しだいに水は増して来た。うつる影は人も橋も深く沈んだ。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
空を仰いで立停たちどまったのは、町屋風の壮佼わかもので、雨の歇んだのを見ると、畳んでたもとの下に抱え込んでいた羽織を一揺ひとゆり、はらりと襟をしごいて手を通した。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小屋が土台から一揺ひとゆれ揺れたかと覚えて、物凄ものすさまじい音がした。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)