“はづかしめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
55.6%
侮辱22.2%
恥辱11.1%
侵辱11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忠之が出勤せぬ利章の邸へ、自分で押し掛けようとした怒には、嬖臣へいしん十太夫の受けたはづかしめに報いるために、福岡博多の町人をはふつた興奮が加はつてゐたのであつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
パリス ありゃ追放つゐはうされた高慢かうまんなモンタギューめぢゃ。彼奴あいつ從兄いとこころしたゆゑ、うつくしい戀人こひゞとが、愁歎しうたんあまりにおにゃったといふこと。こゝへをったは、死骸しがい侮辱はづかしめくはへようためでがな。
病院から追はれ、下宿から追はれ、其残酷な待遇とりあつかひ恥辱はづかしめとをうけて、黙つて舁がれて行くの大尽の運命を考へると、さぞ籠の中の人は悲慨なげき血涙なんだむせんだであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
鷹匠たかしやう町の宿からも追はれた大日向が——実は、放逐の恥辱はづかしめが非常な奮発心を起させた動機と成つて——亜米利加アメリカの『テキサス』で農業に従事しようといふ新しい計画は
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
有効無ありがひなきこの侵辱はづかしめへる吾身わがみ如何いかにせん、と満枝は無念のる方無さに色を変へながら、ちとも騒ぎ惑はずして、知りつつみし毒のしるしを耐へ忍びゐたらんやうに、得もいはれずひそかに苦めり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)