“ところばら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
所拂50.0%
所払50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
權三 所拂ところばらひぐらゐで濟むだらうか。(かんがへる。)もしお呼び出しになつて、今度こそは入牢申付くるなぞと來た日にやあ助からねえぜ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
呼出よびいだされ吟味ありしかどもとより知らざる趣き明白めいはく也然れども外に心當こゝろあたりの者やある種々しゆ/″\尋問たづねらるゝと雖も一かう心當りもなしと申に奉行所に於ても其身が殺して己が家の前におくはずは無ければ通仙にあらぬ事は知れながら本人ほんにんいでざるゆゑ所拂ところばらひとなりしかば通仙は是非ぜひなく京都へ引越ひきこし苗字めうじ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
どうで所拂ところばらひか追放にでもなる奴等だから、お慈悲で當分歸してくれたのだ。手前達は知らねえのか、左官屋の勘太郎はきのふの夕方、無事に歸されて來たぞ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
一人ひとりは切腹に、一人は獄門に、五人は死罪に、七人は遠島に、十一人は追放に、九人は押込おしこめに、四人は所払ところばらいに、三人は手鎖てじょうに、七人は無構かまいなしに、三人は急度叱きっとしかりに。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
寒国かんごくでは、うしてつたところがある。これはなつ待遇もてなしちがひない。贅沢ぜいたくなものだ。むかし僭上せんじやう役者やくしや硝子張がらすばり天井てんじやうおよがせて、仰向あふむいてたのでさへ、欠所けつしよ所払ところばらひをまをしつかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)