“てんぷく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
顛覆83.1%
転覆12.0%
天福2.4%
天腹1.2%
轉覆1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな矛盾した社会は顛覆てんぷくさせねばならぬ。暴動をおこして、人民の膏血こうけつをしぼっている奴らをハエのようにたたきつぶさねばならぬ。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
もしその華やぎ切った不安の極限に達した刹那ならたとえ自動車が転覆てんぷくして、身も心も消え失すにしろ、幸いに今生において充たされたわたくしの気分は
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
いつも眞赤まっかになってゐる……そのひめくちびるから永劫えいがうなぬ天福てんぷくそっぬすむことも出來でくる、ロミオにはそれがかなはぬ。
遥に北の方を眺むれば、常見る霞が浦にわかに浮き上ったように、水淼々びょうびょうとして遥に天腹てんぷくひたし、見ゆる限りの陸影皆小く沈んで、唯遥に筑波山の月影に青く見えるばかりだ。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
おどろいてつむりげると、いましも一個いつこ端艇たんてい前方ぜんぽう十四五ヤードの距離へだゝりうかんでる、これ先刻せんこく多人數たにんずうつたために、轉覆てんぷくしたうち一艘いつさうであらう。