“ひつくりか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
25.0%
転覆25.0%
轉覆25.0%
飜反25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
危くないと見極めて戻つて居た、ひつくりかへり帽子しやつぽの先生は、口の角を引下げて、頭を掉ると、一同が同じ様に頭を掉りました。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
「それ王党だ。それ間牒まはしものだ。落人おちふどだ。捕へて仕舞へ。いや逐出して仕舞へ。」このさま/″\の声をしづめた、例のふちひつくりかへつた帽をかぶつて居る老先生の骨折は、大抵ではありませなんだ。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
それは水害すゐがいのためにもしふね転覆ひつくりかへると蘇生よみがへ亡者やつが多いので、それでは折角せつかくひらけようといふ地獄ぢごく衰微すゐびだといふので、とほ鉄橋てつけうになつちまいました、それ御覧ごらうじろ
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
兵隊上へいたいあがりの小使こづかひのニキタは亂暴らんばうにも、かくし一々いち/\轉覆ひつくりかへして、悉皆すつかり取返とりかへしてしまふのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
渠は漸々やう/\筆を執上とりあげて、其處此處手帳を飜反ひつくりかへして見てから、二三行書き出した。そして又手帳を見て、書いた所を讀返したが、急がしく墨を塗つて、手の中に丸めて机の下に投げた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)