“ぢうづめ”の漢字の書き方と例文
語句割合
重詰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重詰ぢうづめはなへてつきだしたのでは狂人きちがひにされるよりほかはない……といつたおな大風おほかぜに——あゝ、今年ことし無事ぶじでよかつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「だつてさうぢやありませんか、自分が殺したおぼえがあるものなら、翌る日も同じ時刻に、重詰ぢうづめの小風呂敷包なんか持つて、馬道まで行きアしません」
出入でいりの料理屋の菊屋から奥様にと云つて寿司の重詰ぢうづめが来たと云つてお照が見せに来た。片手は背に廻して先刻さつきから泣いて居る榮子をぶつて居るのである。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
重詰ぢうづめ中味なかみのまゝつてかへことはない、とおもつたが、成程なるほどわたし家内かないだつて、つらはどうでも、かみつたをんなが、「めしあがれ。」とその火事場くわじばなか
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
淺草邊あさくさへん病人びやうにん見舞みまひに、あさのうちかけた家内かないが、四時頃よじごろ、うすぼんやりして、唯今たゞいまかへつた、見舞みまひつてた、病人びやうにんきさうな重詰ぢうづめものと、いけばなが、そのまゝすわつたまへかけのそばにある。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)