“たけむら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
竹叢35.7%
竹村28.6%
武村7.1%
7.1%
岳村7.1%
竹群7.1%
竹邑7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は己がこうしているのをやしきの人が知って、捕えに来たのではないかと思って、そっと窓を離れて傍の竹叢たけむらの中へ身をかくして注意していた。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
階下したへ降りますと御飯から立つ湯気のが夜の家いつぱいに満ちて匂つて居ました。これは竹村たけむらと云ふ姉の家へ贈る弁当の焚出たきだしをして居るからなのでした。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
『ど、ど、如何どうしたんだらう、こ、この武村たけむらをおかしなすつたな、『どれもう一番いちばん——。』とたゝかつたが、またまけた。
『そ、そんなにつよいのですか。』と彌次馬やじうま士官しくわん水兵すいへいわれも/\とやつてたが、成程なるほど武村たけむらすね馬鹿ばかかたい、みな一撃いちげきもと押倒おしたをされて、いたい/\と引退ひきさがる。
朝朝の陽射しが水泡みなわのやうにキラキラと濡れて、深い奥にもまばらにこぼれ、葉が落ちて濡れてふやけたたけむらの土肌から
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
いきれた臭気がムウンと顔に噎せながら其処ら一面に澱んでゐる——そのたけむらが曲者であつた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
翌日宿を出た宗三郎、三岳村たけむらの方へ足を入れた。萩原の手前まで来た時である、ちょっと面白い事件が起った。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
王宙は伯父のへやを出て庭におり、自個じぶんの住居へ帰るつもりで植込うえこみ竹群たけむらかげを歩いていた。夕月がさして竹の葉がかすかな風に動いていた。
倩娘 (新字新仮名) / 陳玄祐(著)
入り口の六畳には新造や禿かむろが長火鉢を取り巻いて、竹邑たけむら巻煎餅まきせんべいか何かをかじりながら、さっきまで他愛もなく笑ってしゃべっていたが
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)