“すじむか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
斜向55.6%
筋向44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度出来た、谷川に架けた新石橋は、ちょうど地蔵の斜向すじむかい。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(武蔵はゆうべおそくまで、旅籠の前の刀屋へ行って話しこんでいたらしいが、今朝は旅籠を引払って斜向すじむかいの刀研かたなとぎ厨子野耕介ずしのこうすけの家の中二階へ移った)
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みちあるくにもうへことなく、筋向すじむかふのふでやに子供こどもづれのこゑけばことそしらるゝかとなさけなく、そしらぬかほ鰻屋うなぎやかどぎては四邊あたり人目ひとめすきをうかゞひ、立戻たちもどつてとき心地こゝち
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
七つのとしであったが、筋向すじむかいの家に湯に招かれて、秋の夜の八時過ぎ、母より一足さきにその家の戸口を出ると、不意に頬冠ほおかむりをした屈強な男が、横合よこあいから出てきて私を引抱ひっかかえ、とっとっと走る。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)