“すじむかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筋向66.7%
斜向33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが或日あるひお千代が筋向すじむかい格子戸造こうしどづくりの貸家に引越して来た主人らしい男と、横町を隔てて両方の二階から顔を見合せると、その男には既に二、三回
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
天どんをあつらえて昼飯をすますが否や、二人は別々に貸間をさがし歩くことにして、その日の夕方荒物屋に帰って来た時、お千代のほう大鳥おおとり神社の筋向すじむかいの横町に米屋の二階をさがし当て
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
当時売女の相場、新吉原なかちょう角海老かどえび筋向すじむかいあたりにありし絵草紙屋えぞうしやにて売る活版の細見記を見ても、大見世おおみせの女の揚代あげだい金壱円弐拾銭にて、これより以上のものはなかりし。以て一般を推すべし。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
あの空地は丁度姉崎家の門の斜向すじむかいに当るのだから、そこを出入りした人物を目撃しているに違いない。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)