“じちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
自嘲69.6%
自重20.3%
仕丁4.3%
持張1.4%
持重1.4%
持長1.4%
治鳥1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もち前のとり澄まし方に、じっとえていた泰子は、忠盛が、自嘲じちょうを発すると、むかと、顔に血をうごかして、すぐ反撥して来た。
が、自重じちょうした。二月一杯は殆ど、外出しなかった。友人はもとより、妻までが、自分の臆病を笑った。自分も少し神経衰弱の恐病症ヒポコンデリアに罹って居ると思った。
マスク (新字新仮名) / 菊池寛(著)
緋羅紗ひらしゃを掛けた床の雛段には、浅草の観音堂のような紫宸殿ししいでんいらかが聳え、内裏様だいりさまや五にんばやしや官女が殿中に列んで、左近さこんの桜右近うこんの橘の下には、三人上戸じょうご仕丁じちょうが酒をあたゝめて居る。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
政府は、果して論者と思想の元素をことにして、その方向まったく相反するものか。政府は、前にいえる廃藩置県以下の諸件をこころよしとせずして、論者の持張じちょうする改進の旨とまったく相戻あいもとるものか。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
はじめは官軍の先鋒せんぽう孫霖そんりん燕将えんしょう朱栄しゅえい劉江りゅうこうために敗れて走りしが、両軍持重じちょうして、主力動かざること十日を越ゆ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
幸にして精神上の安慰と滋養品とは、能く家族の注意ありて、絶えず実行を持長じちょうせり。依て此際は自ら運動の為めに、或は紙張物、或は雪中歩行等にて運動を怠らず。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
『本草綱目』に越地えつち深山に治鳥じちょうあり、大きさ鳩のごとく青色で樹を穿うがってを作る、大きさ五、六升の器のごとく口径数寸かざるに土堊どあを以てす、赤白相間あいまじわり状射候まとのごとし。