“しやうなう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樟腦50.0%
樟脳50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゝみまであつくなつた座敷ざしき眞中まんなか胡坐あぐらいて、下女げぢよつて樟腦しやうなうを、ちひさな紙片かみぎれけては、醫者いしやれる散藥さんやくやうかたちたゝんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そりや無論むろん道具よ。女に道具以上の價値かちがあツてたまるものか。だがさ、早い話が、お前は大事な着物を虫干むしぼしにして樟腦しやうなうまで入れてしまツて置くだらう。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
宗助そうすけ小供こどもときから、この樟腦しやうなうたかかをりと、あせ土用どようと、砲烙灸はうろくぎうと、蒼空あをぞらゆるとびとを連想れんさうしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三十世紀の衣魚はことによると、樟脳しやうなうやナフタリンも食ふかも知れない。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしは唯樟脳しやうなうに似た思ひ出のにほひを知るばかりである。
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)