“さんしん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惨心50.0%
三申8.3%
三味線8.3%
三神8.3%
山神8.3%
惨身8.3%
簒臣8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みだれた幕政と権力の百鬼を相手に、いかに兄憲房が、孤軍奮闘したことかと、その惨心さんしんが察しられる。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「斑組の首領はエテ三といったろう、猿三か猿三郎という名前だろう。それを三申さんしんと引くり返して書いたのはワケのあることに違いない」
おやじの口の中、斑組、三申さんしん念のために黄金の環を貸してやる、これを何に使ったものか、よく考えるがよかろう。
蛇皮線というのは、三味線の元祖で、もともと琉球でも三味線さんしんと呼ばれているのである。錦蛇の皮を張ってあるので、蛇皮線と呼んでももっともらしくきこえるのだ。
池袋の店 (新字新仮名) / 山之口貘(著)
かの神代かみよ三神さんしん瓊瓊杵尊にゝぎのみこと彦火火出見尊ひこほほでみのみことそれから鸕鷀草茅葺不合尊うがやふきあへずのみこと御陵ごりようは、今日こんにち九州きゆうしゆうみなみ日向ひうが大隅おほすみ薩摩さつまほうさだめられてありますが、それは神代しんだい御陵ごりようでありますからいままをしません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
渓流は細いが、水は清冽で、その辺は巨大な岩石が重畳ちょうじょうしており、くすまじって大榎おおえのきの茂っている薄暗い広場があって、そこにおあつらえ通りささやかな狐格子きつねごうしのついた山神さんしんほこらがある。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
ことに長い間、自力難行の惨身さんしんさらした大乗院の門を仰ぐと、いい知れない感慨につつまれて、しばらく、立ってそれを仰いでいた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孝孺の言に曰く、君たるに貴ぶ所の者は、あに其の天下を有するをわんやと。又曰く、天下を有してしかも正統に比す可からざる者三、簒臣さんしんなり賊后ぞくこう也、夷狄いてき也と。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)