“やまがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山神66.7%
山上33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう言いわたして中西弥惣兵衛は、少し横道に隠れ、附近の山神やまがみほこらに捕手の者をまとめて、江州甲賀ごうしゅうこうがあたりの連峰の上にうすれかけている秋の陽の釣瓶つるべ落しを待つのであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裏道を下りて、女坂おんなざかの中途から右へ入ると、もう五尺とへだてては人影の見えない山神やまがみの森。そこを、ちりぢりに降りて、例の竹林へ入ると、やがて、この辺りにただ一軒の時雨堂の灯が見える。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もはや、半蔵らはこれから尋ねて行こうとする横須賀在、公郷村くごうむらの話で持ち切った。五百年からの歴史のある古い山上やまがみの家族がそこに住むかと語り合った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)