“さしい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
挿入41.2%
差出23.5%
照射入11.8%
射入11.8%
差入11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鏡面レンズに照して二三の改むべきを注意せし後、子爵は種板たねいた挿入さしいるれば、唯継は心得てそのちかきを避けたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と云いながら蕎麦饅頭時雨饅頭なんぞを紙の上に山盛に致し、久八の前に差出さしいだす。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
破廂やれびさしより照射入さしいる月は、崩れし壁の骨を照して、家内寂寞せきばくとして墓に似たり。ややありて泰助は、表門のかたに出で、玄関に立向い、戸をして試むれば、固く内よりとざしてかず。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山懐やまふところのところどころ、一帯に産出する蜜柑みかんの林に射入さしいあさひに、金色こんじきの露暖かなれど、岩の突出つきいでた海の上に臨んでは、みちの下をくぐって、崖の尾花を越す浪に、有明月の影の砕くる
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真昼間まっぴるま、向う側からそっすかして見ると、窓もふすま閉切しめきつて、空屋に等しい暗い中に、破風はふひまから、板目いためふしから、差入さしいる日の光一筋ひとすじ二筋ふたすじ裾広すそひろがりにぱつとあかる
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)