“さきみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
咲亂50.0%
咲乱50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾等われら上陸じやうりくしたへん自然しぜんまゝなる芝原しばゝら青々あをあをとして、其處此處そここゝに、れぬ紅白こうはくさま/″\のはな咲亂さきみだれて、みなみかぜがそよ/\とくたびに、りくからうみまでえならぬ香氣にほひおくるなど
さかりと咲亂さきみだれえも云れぬ景色けしきに寶澤は茫然ばうぜんと暫し木蔭こかげやすらひてながめ居たり此時はるかむかうより年頃四十ばかりの男編綴へんてつといふをまと歩行あゆみ來りしがあやしやと思ひけん寶澤に向ひて名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ここに、小さな唐草蒔絵からくさまきえの車があった。おなじ蒔絵の台を離して、ながえをそのままに、うしろから押すと、少しきしんで毛氈の上をすべる。それが咲乱さきみだれた桜の枝を伝うようで、また、くれないの霞のなみを漕ぐような。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)