“きょうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
匈奴48.3%
強弩31.0%
怯奴6.9%
共怒3.4%
匈土3.4%
強度3.4%
羗奴3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
食をけるときも強壮者が美味をとり老弱者に余り物を与えるのが匈奴きょうどのふうであった。ここでは、強き者がはずかしめられることはけっしてない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
人間同士はあたりまえの挨拶をしたけれども、犬は人間の間に立ちふさがって、強弩きょうどの勢いを張っておりました。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
どうだ、衆目の見る処、貴様は国体のいかんを解さない非義、劣等、怯奴きょうどである、国賊である、破廉恥はれんち、無気力の人外である。みんなが貴様をもって日本人たる資格の無いものと断定したが、どうだ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今や兇暴なる平和の攪乱者は天人の共怒きょうどを受けて亡びてしまったから、これよりして人道の光輝は愈々いよいよ燦然さんぜんたるべきであるが、果してしかるを得るか如何いかん。これをこころみに支那に徴せよ。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
李陵りりょうは、かつて先代単于ぜんうの首をねらいながら、その目的を果たすとも、自分がそれをもって匈土きょうどの地を脱走しえなければ、せっかくの行為がむなしく、漢にまで聞こえないであろうことを恐れて
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
道端みちばたに、粗末そまつなが建物たてものがあって、まどいていると、がるようにして、りょう一はとおりました。うすにごったような仕事しごとべやに、青白あおじろが、強度きょうどねつえていました。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
「偽って、刀を引くは、大将らしからぬ戦いではないか。羗奴きょうど! かえせっ」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)