“きょうけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
恭謙30.0%
強健20.0%
恭倹10.0%
狂犬10.0%
凶歉5.0%
強堅5.0%
強権5.0%
経賢5.0%
鞏健5.0%
鞏県5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恭謙きょうけんそのものを形に現わしたならば、こうもあろうかと思われるような、——そういう恭謙な態度となったが「いわく!」ともう一度言葉をなぞった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
付記 名犬フハンは、いたるところ市民のごちそうを受け、そのために一時はちょうをわずらいしが、ほどなく全快、いまは数十頭の子を生んで、しごく強健きょうけんに暮らしている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
恭倹きょうけんおのれするつもりだ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「あら、どうしましょう? 春夫さん。この犬はきっと狂犬きょうけんだわよ。」
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
奥羽おううその外の凶歉きょうけんのために、江戸は物価の騰貴した年なので、心得違こころえちがえのものが出来たのであろうと云うことになった。天保四年は小売米こうりまい百文に五合五勺になった。天明てんめい以後の飢饉年ききんどしである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
自分の反抗的奮闘の精力が、これだけ強堅きょうけんであるならば、一切いっさい迷うことはいらない。三人の若い者を一人減じ自分が二人だけの労働をすれば、何の苦労も心配もいらぬ事だ。
水害雑録 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「研究室をさがすために強権きょうけんを使うこともできますが、なるべくならば——」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
二条流では頓阿から二条流歌学をけた権大僧都経賢きょうけんがおり、冷泉流では為秀に教をうけた今川了俊いまがわりょうしゅんが、幼き冷泉為尹ためまさ(為秀のおいで後をいだ)をたすけて侃々かんかんの論を吐いていた。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
北鮮のものは概して至純、装飾少なく、足強く、辺高く鞏健きょうけんである。西鮮のものは四本の脚ではなく、左右二枚の板を用いるのを通則とする。これにしばしば美しい透彫が見える。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
左伝癖さでんへきをもって称された、晋の杜預の後胤であった。曾祖の依芸いげい鞏県きょうけんの令、祖父の審言しんげんは膳部員外郎であった。審言は一流の大詩人で、沈佺期ちんせんき宋之門そうしもんと名を争い、初唐の詩壇の花形であった。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)