“かけあし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
駈足53.1%
馳足12.5%
駆歩9.4%
駆足9.4%
駈歩6.3%
驅歩3.1%
馳走3.1%
驅足3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「今日の××小学校の遊戯はよく手がそろった」とか、「今日の△△小学校の駈足かけあし競争で、今迄にない早い足の子がいた」とかうわさしてよろこんでいた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
馳足かけあしで絶壁のはじまで来て、急に底の見えない谷をのぞき込んだ人のように。私は卑怯ひきょうでした。そうして多くの卑怯な人と同じ程度において煩悶はんもんしたのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なるほどはるか向うの街道を騎馬の人が駆歩かけあししている。駆歩する馬のしりえには少しずつ土げむりが立って見える。
玉菜ぐるま (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その足の速いことといったらまるで駆足かけあしをしているようだ。僕は博士を見失ってはたいへんと、けんめいに後を追いかけた。そしてタクマ少年と、どこで別れてしまったのか知らないほどだった。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
くものは唯だ一馬なるが、その足は驅歩かけあしなり。一軒の角屋敷の前には、焚火して、泅袴およぎばかま扣鈕ボタン一つ掛けし中單チヨキ着たる男二人、むかひ居て骨牌かるたを弄べり。
護衞はいかに嚴めしくとも、兵器うちものの數はいかに多くとも、我客人となりて往くことの安穩なるにはかじ。英吉利人ほど心忙しきものはなし。馬はいつも驅歩かけあしなり。
それは海の口村で殿下の御着おちゃくを報せるのでした。物売る店のあたりから岡つづきの谷の人は北をさして走ってまいります。川上から来た小学生徒の一隊は土塵つちぼこりを起てて、馳走かけあしで源の前を通過ぎました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
先づ今宵は大路トレドまで出でゝ、面白く時を過さん。世の中は驅足かけあしして行く如し。而して人々のおのが荷を負ひたり。鉛の重さなるもあり。翫具おもちやと一般なるもあり。