“扣鈕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ボタン62.5%
ぼたん37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くものは唯だ一馬なるが、その足は驅歩かけあしなり。一軒の角屋敷の前には、焚火して、泅袴およぎばかま扣鈕ボタン一つ掛けし中單チヨキ着たる男二人、むかひ居て骨牌かるたを弄べり。
Brrrrと唇をふるわして、彼は、金属性の扣鈕ボタンを二つ三つコップへ入れて振る。するとそれが、一羽のひなっ子に早変りして出て来る。見物が集まる。
まりにくいシャツの扣鈕ぼたんを嵌めていると、あっちの方から、鈍い心配気な人声と、ちゃらちゃらという食器の触れ合う音とが聞える。
七人とも上着の扣鈕ぼたんをみな掛けて、襟を立てて、両手をずぼんの隠しに入れている。話声もしない。笑声もしない。青い目で空を仰ぐような事もない。
(新字新仮名) / ウィルヘルム・シュミットボン(著)