『罪人（ざいにん）』

ずっと早く、まだ外が薄明るくもならないうちに、内じゅうが起きて明りを附けた。窓の外は、まだ青い夜の霧が立ち籠めている。その霧に、そろそろ近くなって来る朝の灰色の光が雑って来る。寒い。体じゅうが微かに顫える。目がいらいらする。無理に早く起され …

著者	ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
翻訳者	森鴎外
ジャンル	文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約16分（500文字/分）
朗読目安時間	約26分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

緊（きび） 升（のぼ） 纏（まつ） 徐（しず） 罷（や） 沢（つや） 扣鈕（ぼたん） 蒔（ま） 纏（まと） 臂（ひじ） 萌（きざ） 眶（まぶた） 訝（いぶか） 譫語（うわごと） 貨物（しろもの） 蹙（しか） 躊躇（ちゅうちょ） 鍪（かぶと） 頗（すこぶ） 顫（ふる） 穹窿（きゅうりゅう） 瞑（つぶ） 倚（よ） 煮（に） 漲（みなぎ） 忽（たちま） 廉立（かどだ） 已（や） 嵌（は） 寝牀（ねどこ） 寐（ね） 寂寞（せきばく） 可笑（おか） 叫声（さけびごえ） 儼乎（げんこ）