“かいくゞ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻潜60.0%
掻潛40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「えゝ、こんな奴を相手に手間取るは無益だ」と一人の罪人ははげしく打合う其の中を掻潜かいくゞって通り抜けようと致しますから、文治は飛退とびのきながら、その一人を引留め
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はっと思って二人ににん退さがる途端に身をかわしてくうを打たせ、素早く掻潜かいくゞって一人いちにんの利腕を捩上げ、一人ひとりが、「小癪なことをやがる」と横合よこあいより打込み来る其の
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あゝ、いとも、」といつて向直むきなほつて、おしな掻潛かいくゞつてたすきはづした。なゝめに袈裟けさになつて結目むすびめがすらりとさがる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
みまはかほを、突然いきなりつばめ蝙蝠かうもりばずに、やなぎのみどりがさらりとはらふと、えだなか掻潛かいくゞるばかり、しかも一段いちだんづいとたかく、めるやうなひろ河原かはらしたに、眞蒼まつさをながれうへ
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)