“うちふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打臥35.3%
打振23.5%
打掉17.6%
打俯11.8%
打伏11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お父上は?」と、老父の状を問い、先ごろからご微恙びようできのうまで打臥うちふしておられたが、きょうは床を払って朝からお待ちになっていると聞くと
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前途ゆくてはるかに、ちら/\と燃え行く炎が、けぶりならず白いしぶきを飛ばしたのは、駕籠屋かごや打振うちふ昼中ひるなか松明たいまつであつた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
憎さも憎しと得三が、地蹈韛じだんだふんで縦横にやいば打掉うちふる滅多打。声はようようはるかになり、北の台にてかなしげに
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おずおずその袂をきて、惻隠そくいんこころを動かさむとせり。打俯うちふしたりし婦人おんな蒼白あおじろき顔をわずかにもたげて
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
車馬しゃばの通行をめた場所とて、人目の恥に歩行あゆみも成らず、——金方の計らひで、——万松亭ばんしょうていと言ふみぎわなる料理店に、とにかく引籠ひっこもる事にした。紫玉はただ引被ひっかついで打伏うちふした。が、金方きんかたは油断せず。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)