“打振(うちふ)” の例文
『お月さまにだって、おいらが見えるんだ。お日さまにだってよ! ばんざい!』こう言いながら、小僧はほうきを打振(うちふ)りました
前途(ゆくて)を遙(はるか)に、ちら/\と燃え行く炎が、煙(けぶり)ならず白い沫(しぶき)を飛ばしたのは、駕籠屋(かごや)が打振(うちふ)る昼中(ひるなか)の松明(たいまつ)であつた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
敵は何とも答えずに、力の限り跳返(はねかえ)そうと悶(もが)いたが、柔道を心得たる忠一は急所を押えて放さぬので、敵は倒れながらに刃物を打振(うちふ)って、下から忠一の喉(のど)を突こうと企てた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
間(ま)もなく私(わたくし)は海(うみ)の修行場(しゅぎょうば)を引(ひ)き上(あ)げて、永久(えいきゅう)に神社(じんじゃ)の方(ほう)に引(ひ)き移(うつ)りましたが、それと殆(ほと)んど同時(どうじ)に馬(うま)も数間(かずま)の爺(じい)やに曳(ひ)かれて、頭(あたま)を打振(うちふ)り打振(うちふ)り歓(よろこ)び勇(いさ)んで私(わたくし)の所(ところ)に現(あら)われました。