“いましがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
先刻40.0%
最近20.0%
前刻20.0%
寸刻前20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……それはとにかく今日先刻いましがた俺はこの方と逢いました。そうです向こうの林の中で岩太郎さんと逢ったのです。そうして俺はこの方と暫時しばらく無駄話をしましたっけ
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
悄然しょうぜんとして数馬も首垂うなだれる。殺されたのに疑いなさそうである。生血が未だ乾かないのを見ると殺人の兇行の行われたのはほんの最近いましがたに相違ない。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
故意わざと今日は権高に振る舞い、焦心じらして焦心して訊いたところ、わたしの機嫌をそこねまいとしてか、ほんの最近いましがた酔った口から、うかうかみんな喋舌しゃべってしもうた……右衛門さんとは、以前まえからの約束
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
旦那だんなさぞ前様めえさま吃驚びつくりさつせえたらうが、前刻いましがたふね一所いつしよに、しろ裸骸はだかひとけるのをときは、やれ、五十年百年目ごじふねんひやくねんめには、なかおなことまたるか、と魂消たまげましけえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それはほんの寸刻前いましがたのことで、今はもうこの店の間には、捕り方も湯治客もいなかった。捕り方は奥へ走り込み、湯治客たちは散々ちりぢりに逃げたからであった。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)