“あいあい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藹々33.3%
哀々18.5%
靄々18.5%
間々14.8%
相愛5.6%
相合3.7%
愛々1.9%
曖々1.9%
靉々1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんなようなわけで、内外共に和気すこぶる藹々(あいあい)たるところ、故障が起ったのは、思わぬところに隠れたる気流があるものです。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
旌旗(せいき)色なく、人馬声なく、蜀山の羊腸(ようちょう)たる道を哀々(あいあい)と行くものは、五丈原頭のうらみを霊車に駕(が)して、空(むな)しく成都へ帰る蜀軍の列だった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
安土の夜を行くには、松明(たいまつ)も提灯(ちょうちん)も要らなかった。歳暮のせいか、町の灯は種々(さまざま)な色彩(いろどり)をもち、家々の灯は赤く道を染めて、春を待つ騒(ざわ)めきを靄々(あいあい)と煙らせていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
数度の喀血(かっけつ)、その間々(あいあい)には心臓の痙攣(けいれん)起こり、はげしき苦痛のあとはおおむね惛々(こんこん)としてうわ言を発し、今日は昨日より、翌日(あす)は今日より、衰弱いよいよ加わりつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
凡(およ)そ相愛(あいあい)する二ツの心は、一体分身で孤立する者でもなく、又仕ようとて出来るものでもない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
一本の傘を相合(あいあい)にさして、暗い雨の中を四、五間ばかり歩き出したが、また抜足をして引っ返して来て、門口(かどぐち)からそっと窺うと、内はひっそりしてうなり声もきこえなかった。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
稚気離(ちきばな)れのしない、咲きたての花のような面差しをした愛々(あいあい)しい女性で、生まれてからまだただの一度もこの世の不幸に逢ったことがなく、この世で思いのままにならぬものはないという
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何故かと云ふと、こののんびりした鐘の音を聞いて、この曖々(あいあい)たる日光に浴してゐると、不思議に、心がゆるんで来る。
煙草と悪魔 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それでも、何とか一、二字を生かせば生きるあの頃の真実も目につく。青春は二度とない。見果てぬ夢の香気と色とは今だに連想の林に薄紫の桐の花を靉々(あいあい)と匂わしたくなる。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)