トップ
>
首肯
>
うけが
ふりがな文庫
“
首肯
(
うけが
)” の例文
この二字の前に
怪訝
(
けげん
)
な思いをしなければならなかった津田は、一方から見て、またその皮肉を第一に
首肯
(
うけが
)
わなければならない人であった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それを
首肯
(
うけが
)
ってくれるようなKならいいのですけれども、彼の性質として、議論がそこまでゆくと容易に
後
(
あと
)
へは返りません。なお先へ出ます。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お延の推測を
首肯
(
うけが
)
う前に、彼女の叔父から受けた反問がそれからそれへと続いた。しまいに彼は大きな声を出して笑った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
津田は相手の口にする言葉の価値を正面から
首肯
(
うけが
)
うべく余儀なくされた上に、多少彼の歩き方につき合う必要を
見出
(
みいだ
)
した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
本當
(
ほんたう
)
のこんだよ、
奧
(
おく
)
さん。
讀
(
よ
)
み
書
(
か
)
き
算筆
(
さんぴつ
)
の
出來
(
でき
)
るものは、
己
(
おれ
)
より
外
(
ほか
)
にねえんだからね。
全
(
まつた
)
く
非道
(
ひど
)
い
所
(
ところ
)
にや
違
(
ちがひ
)
ない」と
眞面目
(
まじめ
)
に
細君
(
さいくん
)
の
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
首肯
(
うけが
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「本当のこんだよ、奥さん。読み書き
算筆
(
さんぴつ
)
のできるものは、おれよりほかにねえんだからね。全く
非道
(
ひど
)
い所にゃ違ない」と真面目に細君の云う事を
首肯
(
うけが
)
った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヒーローを
首肯
(
うけが
)
わない世においては、自他の
懸隔
(
けんかく
)
差等を無視する平等観の盛んな時代においては、崇拝畏敬の念を迷信の残り物のごとく取り扱う
国柄
(
くにがら
)
においては
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのなかに、彼は年に合わしては複雑な実用に適しない頭を有っていながら、年よりも若い単純な性情を平気で
露
(
あら
)
わす子供じゃないかという質問があった。宗助はすぐそれを
首肯
(
うけが
)
った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのなかに、
彼
(
かれ
)
は
年
(
とし
)
に
合
(
あ
)
はしては
複雜
(
ふくざつ
)
な
實用
(
じつよう
)
に
適
(
てき
)
しない
頭
(
あたま
)
を
有
(
も
)
つてゐながら、
年
(
とし
)
よりも
若
(
わか
)
い
單純
(
たんじゆん
)
な
性情
(
せいじやう
)
を
平氣
(
へいき
)
で
露
(
あら
)
はす
子供
(
こども
)
ぢやないかといふ
質問
(
しつもん
)
があつた。
宗助
(
そうすけ
)
はすぐそれを
首肯
(
うけが
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
軽
(
かろ
)
く
首肯
(
うけが
)
う。老人は
髯
(
ひげ
)
を
掀
(
かか
)
げて笑う。兄さんは知らぬ顔をしている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただ腹の中で、彼女の言葉をもっともだと
首肯
(
うけが
)
った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
肯
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
“首肯”で始まる語句
首肯点頭