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鞣革
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なめしがわ
ふりがな文庫
“
鞣革
(
なめしがわ
)” の例文
まるで長靴に使う
鞣革
(
なめしがわ
)
そっくりになっているし、
背後
(
うしろ
)
には、普通なら二つに割ってある筈の裾が、四つに裂けてビロビロとさがり
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「心臓が
鞣革
(
なめしがわ
)
で出来ているんだね。しかし僕が幹事を勤めているからには、もう只じゃ義太夫も謡曲も
唸
(
うな
)
らせない」
冠婚葬祭博士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
脚は幾分円っこく、
踝
(
くるぶし
)
もそうだが、美しい緑色の靴下をはいている。靴——桃色の
鞣革
(
なめしがわ
)
の——はキャベツの形に
襞
(
ひだ
)
を取った黄色のリボンの房で結んである。
鐘塔の悪魔
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
弥平爺は、しばらくの沈黙の後、腹掛けの
丼
(
どんぶり
)
を探りながら言った。そして、
鞣革
(
なめしがわ
)
の大きな財布を取り出した。
蜜柑
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
例えば、皮革の価格では、自分自身の靴の皮革に対する租税のみならず、靴製造業者及び
鞣革
(
なめしがわ
)
製造業者の靴に対するそれの一部分も、支払わなければならない。
経済学及び課税の諸原理
(新字新仮名)
/
デイヴィッド・リカード
(著)
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鞣革
(
なめしがわ
)
の帽子をかぶり、灰色の粗末なラシャのズボンと背広とをつけ、その背広には赤いリボンの古く黄色くなってるのが縫いつけてあり、
木靴
(
きぐつ
)
をはき、日に焼け
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
今年のは表紙が非常に軟かで、つよい
鞣革
(
なめしがわ
)
で玉虫色の
象嵌
(
ぞうがん
)
があります。装幀も年々に含蓄を加えます。
獄中への手紙:06 一九三九年(昭和十四年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ソファー、アームチェア、ライチングデスク、それらの物は
鞣革
(
なめしがわ
)
と、紫檀とで出来て居りました。
さまよう町のさまよう家のさまよう人々
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
硬
(
こわ
)
すぎず
軟
(
やわら
)
かすぎぬクッションのねばり工合、
態
(
わざ
)
と染色を嫌って灰色の生地のまま張りつけた、
鞣革
(
なめしがわ
)
の肌触り、適度の傾斜を保って、そっと背中を支えて呉れる、豊満な
凭
(
もた
)
れ
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
オースチンリードで出来合いをすこし直さしたモーニングの突立った肩が黄いろい金鎖草の花房に
臆
(
お
)
じた挨拶をしながら庭の門を入る。東洋風の
鞣革
(
なめしがわ
)
の皮膚、鞣革の手の皮膚。
百喩経
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
とりわけ「
金唐革
(
きんからかわ
)
」と呼ぶものが有名で、
金泥
(
きんでい
)
や
色漆
(
いろうるし
)
を用い模様を高く浮き出させた
鞣革
(
なめしがわ
)
であります。草花や小鳥や獣などを美しくあしらいました。よく
文箱
(
ふばこ
)
や袋物などに見られます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「兜が取り換えられているんだ」と法水は事務的な口調で、「向う側にあるのは全部
吊具足
(
つりぐそく
)
(宙吊りにしたもの)だが、二番目の
鞣革
(
なめしがわ
)
胴の安鎧に載っているのは、
錣
(
しころ
)
を見れば判るだろう。 ...
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
(寝台の傍の
鞣革
(
なめしがわ
)
の椅子に身を
倚
(
よ
)
す。)
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
しかし彼をよく知っていて今その様子を注意して見た人があったら、その人は
戦慄
(
せんりつ
)
を覚えたであろう。その
鞣革
(
なめしがわ
)
のカラーの留め金は、首の後ろになくて、左の耳の所にきていた。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
木や陶器や
海泡石
(
かいほうせき
)
の
煙管
(
パイプ
)
がお目どおりをした——すっかり
燻
(
いぶ
)
しのかかったのも、まだ燻しのかからないのも、
鞣革
(
なめしがわ
)
に包まれたのも、包まれないのもあり、つい最近に
骨牌
(
カルタ
)
でとった
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
染帷
(
そめかたびら
)
に
鞣革
(
なめしがわ
)
の襷、
伯耆安綱
(
ほうきやすつな
)
の大刀を帯び、
天九郎
(
てんくろう
)
勝長の槍を執って、忠弥はひとしきり防いだが、不意を襲われたことではあり組織立った攻め手に叶うべくもなく、
少時
(
しばらく
)
の後には縛に就いた。
正雪の遺書
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
鞣
漢検1級
部首:⾰
18画
革
常用漢字
小6
部首:⾰
9画
“鞣”で始まる語句
鞣
鞣皮
鞣性
鞣酸
鞣前垂
鞣皮張